会社名の正しい英語表記|Co., Ltd.によくあるミス

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"Co., Ltd." ないがしろにされているドット

こんにちは!オフィスペンぎんです。

私はフリーランス(個人事業主)で、オフィスペンぎんは屋号に過ぎません。そのため、英語でもそのまま"OfficePenguin"と表記しています。では、そんな私がもし日本で法人成り(株式会社を設立)したら、どのように英語で表記しましょうか。そのままお尻に"Co., Ltd."をくっつけて、"OfficePenguin Co., Ltd."とするのが日本では主流かと思います。

さて、英語翻訳にたずさわっていると、日本の株式会社の英語表記について、いろいろと考えさせられることがあります。

日本語から英語に翻訳するとき、社名は固有名詞ですので、公式ウェブサイトなどから定訳を引っ張ってくる必要があるのですが、誤った表記をしているケースが少なくありません。どのように誤っているかというと、ドット "." を正しく使っていないのです。

英語で省略を表すドット "."

英語のドット "." に日本語の句点「。」と同じ役割があることは、ご存知のことでしょう。文の終わりを示す点のことです。

句点として機能しているドット "." は、アメリカではピリオド(period)、イギリスではフルストップ(full stop)と呼ばれています。

しかし、ドットにはピリオドまたはフルストップとして文の終わりを示す役割がある他、省略を表すという大切な機能があります。日本の英語教育では、カンマやピリオド/フルストップについては早い段階で教えているのに、省略を表すドットはないがしろにしている気がします。

例えば、1月、2月、3月・・・・・・12月は英語で:"January February March April May June July August September October November December"ですね。

しかし、英語の月名は日本語と違ってとても長いため、次のように省略して表すことが多々あります:

"Jan. Feb. Mar. Apr. May Jun. Jul. Aug. Sep. Oct. Nov. Dec."

このように、省略形の後ろにはドットがついています。

英語では原則的に、省略した単語の直後にドット "." を打ちます

そのため、各月の例では、もともと3字のMayを除いて、省略された各月の後ろにドットがつきます。カレンダーなど、各月は並列して記載されつことが多く、スペースの都合からドットを省略することもありますが、あくまでデザイン上の制約からくるものであって、原則的にはつけると考えておいた方が間違いありません。

他にも、下記のような省略語はよく見かけると思いま。いずれも後ろにドットがつくべきですが、日本ではドットをつけることを知らず、省略してしまっているケースが非常に多いです。

英語での省略にはドットが必要!
  • maximum → max.
  • minimum → min.
  • number → no.
  • approximate(ly) → approx.
  • including → incl.
  • et cetera → etc.

なお、同じ省略でもNATOのような頭字語(acronyms)には、基本的にドットをつけません。しかし、USAを U.S.A. と表記するような例外もあります。

"Co., Ltd."には省略を表すドットが2つある

では、株式会社を表す"Co., Ltd."に話を戻しましょう。

例えば、"ABC Co., Ltd."は、省略せずに表記すると"ABC Company, Limited"となります。つまり、「有限(責任)であるABC会社 」なので、日本では「株式会社ABC」に該当します。なお、社名の英語では、日本語特有の前株・後株という概念はありません。

そして、ここで登場するのが、先にふれた省略を表すドットです。CompanyはCo.と、LimitedはLtd.と省略されます。

また、Co.の後には、カンマ "," が続きます。カンマ "," がくれば、その直後には半角スペースが必要になるので、結果的に"Co., Ltd."(Co ドット カンマ 半角スペース Ltd ドット)という形ができあがります。

誤表記としてよく目にするものとして、"Co, Ltd."(Coの後のドット漏れ)、"Co., Ltd"(Ltdの後のドット漏れ)、 "Co.,Ltd."(カンマの後のスペース漏れ) などがあります。

ぱっと見たところ問題ないと感じるかもしれませんが、厳密にいえば英語表記のルールに反していることになります。とりわけビジネスでは、正確な表記を求めれるので、注意したいところです。

"Inc."にも省略を表すドットをつける

日本では、会社名の英語表記として"Co., Ltd."が好んで使われていますが、"Inc."を採用する会社も少なくありません。

"Inc."は"Incorporated"(法人化した、法人格を得た)の省略形ですから、やはりドットが必要になります。

"Co., Ltd."は、有限責任である会社を示している一方、"Inc."はただ単に法人登記していることだけを示しています。

"Co., Ltd." を使おうが "Inc."を使おうが、日本では会社法上の制限はなく、基本的に自由です。ただ、どちらを選んでも、使用するにあたってはドットをつけ忘れないようにしましょう。

"Co., Ltd."や"Inc."は、あくまで一例であって、中には"Co., Inc."と合わせ技のような英名にする会社もあります。また、これらにとらわれず、ストレートに"AAA Company"とすることも可能です。

会社名の英語表記は、国によって異なりますが、日本では基本的に制約はほとんどありません。また、日本では会社の英名を登記することもなく、せいぜい定款に定めることができるというぐらいのものです。

カテゴリー:英語・翻訳

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