英語で「環境にやさしい」を表現するには
環境にやさしい製品、環境にやさしい行動、環境にやさしい技術・・
近ごろは、ビジネスでも生活でも、環境に配慮することが求められています。
では、この「環境にやさしい」はどうやって英語で表現したらいいでしょうか。
オーソドックスな英訳"Environmentally Friendly"
英語で「環境にやさしい」を表現するとき、使い勝手が良いのが environmentally friendly です。
日本語の「環境にやさしい XXX」は、多くの場合 environmentally friendly XXX と直訳的に表現できます。
"Environmentally Friendly"を使った例
- 環境にやさしい製品:environmentally friendly products
- 環境にやさしい行動:environmentally friendly actions
- 環境にやさしい技術:environmentally friendly technologies
- 環境にやさしい企業:environmentally friendly companies
- 環境にやさしい包装:environmentally friendly packaging
- 環境にやさしい自動車:environmentally friendly automobiles
- 環境にやさしいエネルギー:environmentally friendly energy
environmentally friendly の代わりに environment-friendly と表現することもできます。
environment は名詞なので、friendlyと組み合わせてひとつの修飾語にするため、間にハイフンをつけます。
ただ、ハイフンは日常的に省略されることもあります。
Environmentally Friendly の同義語
英語の「環境にやさしい」に相当する語として、environmentally friendly の他に:
eco-friendly、earth-friendly、nature-friendly
などがあります。いずれもfriendlyの前は名詞なので、やはりハイフンをつけてひとつの修飾語としてまとめます。基本的な意味はどれも同じです。
eco-friendlyは生態系にやさしい=環境にやさしい
earth-friendlyは地球にやさしい=環境にやさしい
nature-friendlyは自然にやさしい=環境にやさしい、と解釈できます。
環境、生態系、地球、自然など、具体的に視点があるなら、それに応じた語を使用すればOKですが、厳密な使い分けが存在するわけではありません。ただ、ひとつの文章においては、ころころ表現を変えるべきではなく、ひとつの表現を使い続けた方が読み手にとってやさしい"reader-friendly"な文章になります。
friendlyを使った表現の他に、green を使うこともあります。例えば、日本でも浸透してきた、環境にやさしい調達を意味する「グリーン調達」は、そのまま green procurement です。
greenには、もちろん「緑色」の意味もあるので、緑なのか環境にやさしいのか判断に悩むような文脈では、使わない方が無難でしょう。
ちなみに、環境にやさしい姿勢を取ることを、go green と言います。
その他、sustainable (持続可能な)を使って、環境にやさしいことを遠回しに表現することもできます。sustainableは、主に動作に対して使います。
sustainable developmentは持続可能な成長=環境にやさしい成長
sustainable procurementは持続可能な調達=環境にやさしい調達
というように、sustainableを使って環境にやさしいというニュアンスを出せますが、sustainableはやや大げさ、仰々しい表現です。
さらに、限定的ではありますが、廃棄物や環境有害物質を出さないという意味で zero-emission を使うケースもあります。
- zero-emission automobiles:排ガスゼロの自動車
- zero-emission motorcycles:排ガスゼロの二輪車
- zero-emissions power plants:排ガスゼロの発電所
zero-emission を使った例
環境活動家として世界の注目を集めたグレタ・トゥーンベリさんは、環境負荷の大きい飛行機には乗らず、"zero-emissions yacht" または "zero-carbon yacht" に乗って移動していると報じられていました。
説明調の表現にする
「環境にやさしい」という形容句にとらわれず、説明調な表現にすることもできます。
環境負荷を減らす製品:
products which reduce environmental impact
持続可能な環境に貢献する事業活動:
business activities which contribute to a sustainable environment
プラス的な表現にする
これまで紹介した「環境にやさしい」は、環境負荷が小さいという表現で、突き詰めると環境負荷はある、つまりマイナスです。
もし、現状の環境をよりよくする、つまりプラスの状態にすると表現したい場合には、次のように直接的に英訳できます。
環境を救う技術
technologies which save the environment
「環境を守る取り組み
initiatives to protect the environment