「該当」と「当該」の違い

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まぎらわしい該当と当該

該当がいとう当該とうがい

同じ漢字で前後が違うだけだからか、まぎらわしく、誤って使われることもよくあります。

該当も当該も、やや硬めの言葉で、ビジネスなどで頻繁に使用されます。そのため、いらぬトラブルを避けるためにも、それぞれの意味を確実に理解し、普段から使い分けられるようにしておいた方がベターです。

該当の意味と使い方

まずは、より頻繁に使う「該当」からおさえていきましょう。該当とは、何かの条件を満たすことをいいます。

最近では、オンラインショッピングが身近なものとなりました。そのとき条件で絞り込むことがありますね。例えば、パソコンを絞りこむとき、値段は~以下で、OSは~で、メーカーは~で、メモリは~で、ストレージは~で、といった具合に、条件を指定していきます。すると、最後に「該当する商品が〇点、見つかりました」というような言葉が出てきます。このように、条件を満たすことを「該当する」と表現します。

さらに例をあげてみましょう。ある会社の求人に応募するには、大卒であること、実務経験が5年以上あること、40歳以下であること、といった条件がよくあります。もし、条件を満たしているなら、「応募条件に該当する」ということができます。

該当は、もう少し広範に「当てはまる」として解釈すると、わかりやすい場合もあります。

例えば、「皆勤賞:該当者なし」「禁止事項に該当したため処分する」といった具合です。ただ、掘り下げると、やはり「条件を満たしている」という原義に落ち着きます。先の例でいえば、無遅刻または無欠席という条件を満たすかどうか、処分される条件に適合するがどうかですので、いずれも該当を使うことができます。

なお、「該当するか否か」のことを該否がいひと表現し、輸出規制の分野では規制物かどうかの「該否判断」が実施されます。

該当は、動詞として「該当する」と使える他、該当者、該当企業、該当業者、該当案件のように直接名詞を修飾することもできます。

「該当する」の英語には、"correspond"があてられたりしますが、単純に条件を満たす"meet"などで表現することも可能です。「その要件に該当する者」であれば、"someone who meets the requirement" といった具合です。

当該の意味と使い方

当該は、字面こそ似ているものの、該当とは意味がまったく異なります。当該は「その~」「本~」を意味し、後ろに名詞が続きます。そのため、当該は「その~」「本~」に言い換えることもできます。

例えば、「新年度より、新たな就労規則が適用されます。当該規則に違反した場合、処分の対象となります」の場合、当該規則とは、前述した新たな就労規則を指しています。「その規則」「本規則」と言い換えても自然ですね。

当該は、割と硬い書き言葉なので、口語では「その」と言い換えた方が自然です。

当該には、該当と異なり、「当該する」という動詞としての使い方はありません。また、独立して使うこともなく、通常は後ろに名詞を伴います。

「当該」の英語には、"this" や"its" がよくあてられます。「前述の」のニュアンスを強くしたいなら"said"を使うこともできます。

クイズで該当/当該を使い分け

該当と当該、それぞれの意味や使い方を理解したら、今度はクイズで復習してみましょう。

全問正解を目指して、適切に使い分けられるようになりましょう!

※問題と解説を見る

とじる

問題:「甲と乙は、次の通り、機械部品の調達に関する契約を締結します。双方は(    )契約の履行に伴い知得した情報について、それぞれ守秘義務を負います」

答え:当該

解説:前述の機械部品の調達に関する契約を指しているので「当該契約」とする。この契約、本契約と言い換えることも可能。


問題:「次の条件に(    )する者は、試験を免除する。・過去1年以内に英検1級を取得、・関連業務経験3年以上」

答え:該当

解説:条件を満たすことを示すので「該当」を使う。


問題:「規制物質に(    )する原料を輸出するには、許可を得る必要があります」

答え:該当

解説:規制対象に当てはまる、転じて規制される条件を満たしている物質という意味なので「該当」を使う。


問題:「特別賞:(    )者なし」

答え:該当

解説:特別賞を受けるに値する人がいない、特別賞を受ける資格や条件を満たしている人がいないという意味なので「該当」を使う。


問題:「新築物件登場、早い者勝ち! ※(    )物件の価格は未定です」

答え:当該

解説:前述の新築物件の価格が未定なので「当該物件」とする。この物件、本物件と言い換えることも可能。


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