保証と保障と補償の違い

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誤用が目立つ保証/保障/補償

保証と保障と補償。これらはどれも同じ読み方(同音異義語)なため、使い間違えたり、変換ミスしたりと、割と誤用が目立ちます。

特に、保証と補償は、ビジネスや契約書などで頻出ともいえる言葉なので、しっかり区別しないと要らぬトラブルを生むおそれがあります。

ここでは、保証と保障と補償、それぞれの言葉の意味や違いをわかりやすく説明します。復習問題も用意してありますので、満点を目指し、適切に使い分けられるようになりましょう!

保証とは

まずは「保証」です。保証は、わかりやすくいうと、何かを約束することです。

品質保証という場合、品質が一定の水準以上であることを約束することをいいます。品質保証は通常、一定期間内(品質保証期間内)に、品質に何かしらの問題が発生したら、修理や交換などで対応してくれるという約束です。

また、価格保証は、価格が一定額を上回らない、あるいは下回らないことを約束する意味で使われます。最低価格保証であれば、最も安い価格で商品やサービスを提供することを約束するという意味になります。

債務保証とは、債務者が債務を履行する(お金の貸し借りであれば、お金を借りた人が債務者、要返済のお金が債務、返済するという行為が履行)ことができなくなった場合、第三者が債務者に代わって債務を履行することを約束するという意味になります。そして、その第三者は保証人といいます。

保証は、何かを約束することですが、もう少し掘り下げてみると、問題がないと判断し、何か問題があったときには責任を負うというニュアンスで使われます。

なお、担保にも同様の使い方があります。

保障とは

さて、次は「保障」です。保障は、わかりやすくいうと、脅威から守ることで、英語では "secure" がしっかりきます。約束を守るの意味ではありませんので、気をつけましょう。

例えば、人権の保障という言葉は、聞きなじみがあると思います。これは、人権が侵害されないように、脅威から守ることを意味します。

安全保障は、安全な状態が損なわれないように、脅威から守ることをいいます。「安全であることを約束する」と解釈してしまうと、安全保証になってしまい、これは一般的に誤用です。

生活の保障は、国民の安定した生活が崩れないように、国や自治体が脅威から守ることをいいます。これもまた、「安定した生活ができることを約束する」と解釈してしまうと、生活の保証になってしまいます。ただ、「この株を買っておけば将来莫大な利益になるります。この株を買えば、老後の生活は保証しますよ!」と言った場合には、保証が正解です。詐欺には、くれぐれもご注意を。

また、保障は保険業界でも頻繁に使われます。「一生涯の保障」といった場合には、一生に渡って、何か脅威にさらされても守ってくれるというニュアンスです。

保障は、その本質的な意味から、国や組織など、大きな存在が主語になりやすいです。国が言論の自由を保障する、共済組合が暮らしを保障する、会社が労働者の人権を保障するといった具合です。

補償とは

最後に「補償」です。補償は、わかりやすくいうと、損失または損害を補うことをいいます。

非常によく似た言葉として「賠償」があります。賠償は不法行為により生じた損害に対する埋め合わせで、補償は適法な行為により生じた損害に対する埋め合わせです。

損害補償は、不法行為に起因せず発生した損害に対して埋め合わせをすることです。負担した費用の補償、被害の補償などもあり得ますね。

「保証」と「保障」と「補償」、同音異義語でややっこしいせいか、誤用はとても多いです。特に、契約など、言葉の違いで認識のズレが生じては困る場面では、適切に使い分けるようにしたいところです。やっかいなことに、契約書には品質保証条項、労働者の人権保障、欠陥や瑕疵に対する補償条項が、一同に会することがあります。

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