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確定申告を見据えたフリーランスデータ管理術

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データを適当に保存しているとヤバい

こんにちは、オフィスペンぎんです。

私は会社勤めの本業のかたわら、フリーランスとして翻訳やライティング、データ処理の副業を請け負っていました。はじめたばかりは個人事業主として開業しておらず、納品物や仕入品、請求書、発注書、資料などのデータは、仕事があるごとにパソコンの中に適当に保存していました(もちろんウイルスや漏洩の対策は取っていましたが)。私の場合、納品物も仕入品も全て電子データなので、現物管理の手間こそありませんでしたが、パソコンの中は秩序のない状態となってしまいました。

開業前は、受注や発注のたびに「顧客名+案件の概要」「仕入先名+案件の概要」という名称のフォルダを作って、関連するデータをまとめて突っ込んでいました。

しかし、その場しのぎの管理を続けていくうちに、不都合を感じるようになりました。

すぐに目的のデータを取り出せない、一目見てなんのデータが入っているのかわからない、売上や仕入を記帳するときに時間がかかるなど、データを適当に保存したことで後々苦労することになりました。

このままでは青色申告に支障がでる!と思い、開業時にデータの管理方法も改めることにしました。

まずは事業年度ごとに管理する

なんのためにデータを管理するのか考えたとき、私の場合は何より確定申告(青色申告)への対応が最優先でした。

個人事業主の事業年度(会計年度)は、1月1日~12月31日なので、単純に年ごとにデータを仕分けるべきと考えました。2019年分の確定申告なら「2019年」というフォルダを作成します。

年をまたぐ案件は、いわゆる発生主義に従って管理しています。例えば、2019年12月末に受注し、2020年1月に納品した場合は「2020年」フォルダに保存します。仕入も同様で、2019年に発注し、2020年に納品された場合は「2020年」フォルダに保存します。発生主義の場合、注文日ではなく納品日を基準にします。

まずは大分類として、事業年度ごと(年ごと)に分けると管理しやすくなりました。

事業年度フォルダの中で細かく管理するには

私の場合、事業年度フォルダを作ったら、その中に納品フォルダ、仕入フォルダを作っています。

納品フォルダでは、「納品日+顧客名」という名称でさらにフォルダを作り、納品したデータや使用した資料、当該案件に対する納品書や請求書などを保存しています。フォルダ名の先頭を納品日とすることで(例:1月1日なら0101、12月31日なら1231)、自動で時系列に並べることができ、帳簿と照合するときにとても便利です。納品日は仕分上、売掛金の発生日です。

仕入データの管理も同様に「納品日+仕入先名」とすると、仕入日や買掛金の発生日をすぐに確認することができます。

ただ、これだと仕入がどの納品に対するものなのか把握しづらくなるデメリットもありますが、確定申告(青色申告)や仕分けをする上で必要な情報ではないので、独立したフォルダにまとめています。仕入フォルダには、発行してもらった領収書も保存しています。

青色申告に対応したデータ管理方法

事業年度フォルダに含めないもの

個々の案件のみに使用するものではなく、どの案件にも使用するデータは、事業年度フォルダに含めず、独立させています。

例えば、翻訳を請け負っている私の場合は、案件を問わず使用する単語帳やスタイルガイドは別に保存しています。単語帳のデータはつねに更新するので、年ごとに分けると都合が悪いのです。また、単語帳やスタイルガイドはただの資料であって、仕分けに使うわけではないので、事業年度フォルダに組み込む必要もありません。

管理方法が確立すれば後が楽

開業前、副業による収入は雑所得として確定申告していました。ただの雑所得の申告なら、厳密な仕分けが求められるわけではないので、適当な管理でもどうにかなっていました。しかし、事業所得として青色申告するようになると、必然的にデータを適切に管理せざるを得なくなりました。

青色申告は自分でできるよ世間一般ではいわれていますが、実際には適切に仕分けるのは大変です。しかし、データの管理方法が整っていれば、仕分けはスムーズになります。あらかじめデータ管理方法を確立し、それに従って都度しっかりとデータを保存していれば、仕分けもだいぶ楽になります。

クラウドストレージが便利

最近では、クラウドのストレージサービスを手軽に利用できるようになりました。私もつい最近までは自前のパソコン内にデータを保存していましたが、複数の端末を使用することがあるうえ、外で仕事することも頻繁なので、データはクラウド上のストレージに保存するようになりました。

どの端末からでも、どんな環境からでもアクセスでき、その場で更新することができるので、圧倒的に手間が省けるようになりました。

主なところでは、GoogleドライブやiCloudは手軽に無料で始められるのでおすすめです。

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