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翻訳会社の仕事|翻訳会社に就職しても翻訳できない?

翻訳会社は、英語をはじめとした外国語が得意な人や好きな人から、人気が高い就職先のようです。小規模事業者が半数以上を占める業界ですが、翻訳者になりたくて就職を希望する人は少なくありません。しかし、翻訳会社に就職できたからといって、翻訳ができるとは限りません。

ここでは翻訳会社の仕事について、簡単に紹介したいと思います。

目次

翻訳会社は自社で翻訳しないこともある

翻訳会社は、顧客から翻訳業務を請け負います。しかし、請け負った翻訳業務を、すべて自社内で処理するとは限りません。

社内に専属の翻訳者を雇用するケースもありますが、外部の翻訳者や翻訳会社(下請け)に委託するのが一般的です。この場合、翻訳会社は元請けになるので、翻訳会社に就職したからといって自分で翻訳できるとは限りません。

しかし、翻訳会社の多くは小規模です。外部の下請けに依頼せずに、自社でできるだけ処理してコストを削減しているケースもあります。このような翻訳会社であれば、実際に翻訳するチャンスがあるかもしれません。

逆に規模の大きな会社であればあるほど、業務をシステマティックに処理する傾向にあるので、翻訳するチャンスは少ないかもしれません。

翻訳にかかわる翻訳コーディネーター

どの翻訳会社にも共通して存在するのは、翻訳コーディネーターだと思います。翻訳者よりも、翻訳コーディネーターの方が求人数は多いと思います。

翻訳コーディネーターは、翻訳業務の案件管理を担います。具体的には、顧客とのやり取りや案件の外注(下請けの選定や発注、納期管理など)、チェックやリライトなどの後工程の手配、納品、そして納品後のフィードバックなどです。

コーディネーターとはいえ、扱うものは翻訳文なので、それなりの言語力が問われます。英語であれば、TOEIC700~900点代を求めるところが多い印象です。

ただ、会社によっては、翻訳コーディネーターがコーディネート業務と翻訳を両方行うことも考えられます。私がそうであったように。

その他、翻訳会社もその他の会社と同じく経理スタッフや営業スタッフを必要としていますが、これらは翻訳コーディネーターほど言語力は問われないようです。

翻訳会社以外で翻訳を仕事にする

翻訳会社ではない会社であっても、会社によっては、自前で翻訳するためにスタッフを募集していることがあります。主に広報や法務などの部署で翻訳ができる人材を求めているようです。

翻訳を仕事にするのに、最も手っ取り早い方法は、フリーランスとして仕事を請け負うことだと思います(関連記事:現役翻訳者が教える翻訳者になる方法)。

しかし、翻訳会社での就業経験は、間違いなく翻訳者にとって有益です。どんな産業のどんな部門にニーズがあるのか、翻訳料金や翻訳単価の相場はいくらか、翻訳のノウハウなど、翻訳者として知っておきたいことがどっさり学べます。

翻訳会社を経験してからフリーランスの翻訳者として独立するのは、ある意味理想的なステップかもしれませんね。

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